魔法学校たんぽぽ教室で、魔女よねごんは暮らしています。可愛い1年生との日々をみなさんにおわけします。


by yonegon_gon

図工

 私は、小学校のころ、絵を描くのは好きだった。
でも、いつも下書きでは満足できる出来上がりなのに、
絵の具を塗るとぶちこわしになった。
絵の上手な友だちの描きかけの作品と見比べては、
自信をなくしていったのを覚えている。
それで、子どもたちにも聞いてみた。

「えんぴつで描くとばっちりなのに、
絵の具をぬると、ぐちゃぐちゃに
なっちゃうって人、いますか?」
「はーい!」「はーい!」
と小さな手があがる。

「私もそうでした。よし、二年生の終わりには、
絵の具で描いてもばっちりになるよう、わたしがしてしんぜよう。」

私の安請け合いを、子どもたちが、信じてくれたかどうかは定かではない。

「キミ子方式」という絵の指導方法がある。
「Do not paint free but paint to be free.」
「絵は自由に描くのではなく、自由になるために描く。」
これが、キミ子さんの理念。

この指導方法で描いた子どもたちの絵を見て、
「みんな同じに見える。」
と批判する人たちがいた。

その通りなのだけれど、それは裏を返せば
「みんな同じレベルの描く技術を得る。」ということだ。

スタートはそこからだと、私は思っている。
自分もみんなと同じように描けるんだという自信は、
その子をしっかり後押ししてくれる。

さて、先日、二回目の図工で「夢のお家」を描いてもらった。
これは、指導も何もない。
子どもたちが、住んでみたい、
あったらいいなあと思う家を自由に描くというもの。

どの子も夢中になって描いている。

「ねえ、ねえ、よねごん。」
「はい?」と顔をあげると描きかけの作品を持ったおちびさんが目の前に。

そこから、その作品の説明が延々と続く。
自分の描いた絵を指さしながら、
一生懸命説明してくれる子どもの顔は、とても生き生きと楽しそうだ。

満足するだけ話すと、また机にもどっていく。
ふだんは口数の少ない数人の子たちも、このときは違った。
自分の頭の中に広がるイメージを、一生懸命伝えようと、
絵の力をかりてどんどん話してくれる。

「へー、すごい!」「あーわたしも、そこにいっしょに住みたいなあ。」
わたしの相づちに満足げに机にもどり、またどんどん描いていく。
38人の子どもたちのイメージが、教室いっぱいにあふれているのを感じながら、
もう数十年前にそんな自由な感性を置き忘れてきた私は、
なんともうらやましかった。
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by yonegon_gon | 2010-05-05 22:27 | 魔法学校