魔法学校たんぽぽ教室で、魔女よねごんは暮らしています。可愛い1年生との日々をみなさんにおわけします。


by yonegon_gon

唐揚げ危機一髪

今日は、お楽しみ献立の日だった。
町内に中学校が二つ、小学校が三つあるんだが、
そのどこかの学校の学年の子たちが、考えた献立をしてくれるのが、
お楽しみ給食の日。
今日は、中学校の2年生の子たちのリクエストだった。

この献立は、その日の朝にならないと何が出るかわからない。
まあ、わずかな給食費から考えて、
ビーフステーキとか、フォアグラとかイクラ丼なんてのはあり得ないけれど。

今日は、さすがに中学生メニュー。唐揚げがついた。
朝の会の時、栄養士さんから献立を書いた紙が教室に届けられ、
担任の先生が読み上げる。
みんな、わくわく。唐揚げのところでは、大歓声だった。

ふだん、けっこういい物食べてる最近のお子さんたちだが、
給食となるとまた別らしい。
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4時間目の体育の時間、しげちゃんがしんどくなった。
どうも熱があるらしい。
しげちゃんは、給食を待たずに帰ることになった。
帰る準備をして、お母さんが迎えに来てくれるまで、保健室で待機。
保健室へ行くしげちゃんの後ろ姿を見送って、給食の準備が始まった。

一人二つの唐揚げ。りなちゃんが一個でいいと言ったので、
食べられなかったしげちゃんの分を含めて三個のあまり。

さあ、壮絶なじゃんけんバトル。
みんな、一個の唐揚げに命かけて、じゃんけんをしている。

勝者はこういちくんとたっちゃんとつぐみちゃん。
三人とも先生からうやうやしく唐揚げ一個をいただいて席についた。

しげちゃんは、こういちくんのグループ。
優しいこういちくんが、ぼそっと言った。
「しげちゃんがいないと、淋しいね。」

ところが、である。そのとき、教室のドアががらっと開いて、
しげちゃんが養護の先生と一緒に戻ってきた。
「まだお母さんが来られないので、しげちゃんどうしても給食食べたいって・・・。」

担任の先生が言った。
「あらあら、そうなの。じゃ、さっき唐揚げ勝った人、悪いけどもう一度戻してくれるかな。」

こういちくんの顔は心なしか引きつっていたような・・。
でも、賢い3人は黙ってお皿を前に持って行ったのである。
「まあまあ、はかない夢だったけど、二個は食べられるんだから・・」
しょんぼり戻ってきたたっちゃんを、よねごんは優しくなぐさめた。

と、その時、またドアが開いて校務員さんが入ってきた。
「すみません、しげちゃんのお母さんが来られましたよ。」

かくして、しげちゃんは給食をあきらめ、帰って行った。
そして、こういちくんとたっちゃんとつぐちゃんは、
危機一髪で3個目の唐揚げを手にしたのである。

これは、ノンフィクションです。
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by yonegon_gon | 2006-01-23 21:19 | 魔法学校