魔法学校たんぽぽ教室で、魔女よねごんは暮らしています。可愛い1年生との日々をみなさんにおわけします。


by yonegon_gon

迷探偵よねごん

ゴールデンウィークが終わった。
朝、登校してきた子どもたちは、
暇そうなよねごんをつかまえては、
やれ、温泉へ行ったとか、海へ行ったとか、
遊園地へ行ったとか、明石大橋を通ったとか、
あーだ、こーだと連休の楽しかったことを聞かせてくれた。

どこにも行ってないよねごんは、ふ~んと気のない返事をしているのだが、
彼らには、ぜんぜん伝わらない。

ということで、うんざりするほど、おみやげ話をいただいた。
おい、おみやげはないのかよ。
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2時間目が始まって、たんぽぽで仕事をしていると、
体育の授業で体育館へ行ったはずの1組のこころちゃんが、
ものすごい勢いでローカを走ってきた。

「あら、こころちゃんどうしたの?」
見ると、つぐみちゃんも一緒だ。
こころちゃんが言った。

「ゆうとが、上靴片方しかはいてなかったの。
で、先生が危ないから教室にないか探してきてって。」

ゆうと・・・たがめゆうとくんだな。

「でも、どうしてゆうとが探しに来ないの?」
私が聞くと、
「さあ、ゆうと、どこにやったか、ぜんぜんわからないんだって。」
つぐみちゃんが答えた。

自分の上靴の片方が、どこにあるかわからない。
わからないから、片方だけはいて体育の授業に行った。
・・・・ゆうとなら、あり得る話しだ。

ということで、こころちゃん、つぐみちゃんと一緒に、
誰もいない1組の教室に、ゆうとの片方の上靴を探しに行った。

上靴袋にはない。ゆうとの机の周りにも、机の中にも、上にもない。
教室を、3人で探しまわっても、片方の上靴は見あたらない。

「ゆうとくん、まったくわからないって言ってるのよね。」
私は、二人に聞いた。
「うん。」こころちゃんとつぐみちゃんは、同時に頷いた。

「上靴の片方だけが、どこかに消えた。
これは、事件だな。上靴片方失踪事件。名探偵の登場だわ。」

「よねごん、何言ってるの。」あちこち探しながら、こころちゃんが言った。

「あ、いえ、しかし、片っ方の上靴がないのに、
そのまま体育の授業に行くってゆうともゆうとだし、
それがどこ行ったかわかんないってのも、
ゆうとくんらしいなあ。はっはっは。」

「いいから、よねごん、早く探してよ。」
つぐみちゃんが、あきれ顔で言った。

「了解!迷探偵よねごんが推理しますに、
ゆうとくんが気がつかないうちに上靴の片方が消えた。
しかも、どこを探しても教室には落ちてない。
ということは・・・・・。」

私はおもむろに、ゆうとの机の上に丸めて脱ぎ捨ててあったズボンを持ち上げた。
「あった!」
迷探偵よねごんの推理的中。
ズボンの中から、上靴がぽとり。
ゆうとくんは、上靴ごとズボンを脱いで、
そのまま気づかなかったのだ。


「よねごん、すごい!」
「ありがとう!」

ということで、こころちゃんとつぐみちゃんは、
しんでれらぼーいのゆうとの上靴を片手に、
大急ぎで、体育館へ去って行った。

ふっふっふ。さすが迷探偵よねごんだわ。
しかし、上靴ごとズボン脱いだら、気がつくだろう・・・ゆうとくん。
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by yonegon_gon | 2006-05-08 21:52 | 魔法学校