魔法学校たんぽぽ教室で、魔女よねごんは暮らしています。可愛い1年生との日々をみなさんにおわけします。


by yonegon_gon

アンディ2

アリゾナからやってきたアンディが、2時間目の休み時間、
にこにこしながらたんぽぽにやってきた。

手には、何やらいっぱい入ったビニル袋が握りしめられていた。
「よねごん、これ見て。」
「はいはい、なんざんしょ?」

アンディが、おもむろにビニル袋から取り出した物は、これ。

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出るわ、出るわ・・・なんと、たくさんのてるてる坊主。
そう言えば、今日は雨だが・・

「すごい。でも、またどうしててるてる坊主なんですか?アンディ。」
アンディは、にっこり笑って答えた。
「ぼく、てるてる坊主が好きなの。でも、アリゾナでは雨が降らないでしょ。
だから、日本で雨降ったら、作るの。」
「あーなるほど、アリゾナでは、てるてる坊主はいらないんですよね。
しかし、すごい数ですな。素晴らしい。」

アンディは、満足そうにそのたくさんのてるてる坊主を、
また袋に詰め込んで、教室に戻って行った。
砂漠の町から来た少年と、てるてる坊主。ふむ。
これは、ポエムですな・・と、雨のふる窓の外を見ていると、
またアンディがやってきた。
「よねごん、見て。」

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「おー、てるてる坊主のアパートですか。」
「そうなのよ。」
よねごんに写真を撮らせて、満足したのか、
今度は、たんぽぽにある山のようなペットボトルに目をとめたアンディ。

「よねごん、あのペットボトルで遊んでいい?」
「どうぞ、どうぞ。お好きにしてください。
でも、誤解のないように言っておきますよ。
それは全部私が飲んだんですが、一気に飲んだわけじゃないですからね。」

りなちゃんとの苦い経験を思い出して、くどくど言い訳をしているよねごんを尻目に、
アンディがせっせせっせと何か作り始めた。

a0042798_18471126.jpgそれが、これ。

「おーすごい。これは、なんでしょうか?」
「東京タワーだよ。ぼく、東京タワーが好きなの。
アリゾナには、ないからなぁ。」
「なるほど、東京たわーですか。」
テープを巻くのを少し手伝って、完成した東京タワーを
アンディは、大切に抱えながら1組の先生に見せに行った。

しばらくして、アンディがまた
でかいタワーを抱えて戻って来た。

「ヤシの木だって言われたよ。」
「ヤシの木か・・なるほど、
そう言われればそう見えますかねえ。
しかし、椰子の木なら、
やはり椰子の実がついてないと・・。」
「椰子の実って、どうやって作るの?」
アンディは、興味津々。あー言わなきゃよかった・・

「えーっと、そうですね。
茶色い紙をボールみたいに
丸めちゃうと椰子の実になりますかね。」

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そして、椰子の木は完成。

自分の背よりもはるかに高い
東京タワーから変身をとげた椰子の木を見上げながら
「アリゾナに持って帰りたいなあ。」
アンディが悲しげな表情で言った。
「でも、無理だよね。」
「ですね。飛行機に乗せてもらえないかも・・・
大丈夫ですよ。よねごんが、責任を持って来年まで預かりましょう。」

アンディのうれしそうな笑顔を見送って、
さてさて、来年までこれをどこに置いておこうかと
たんぽぽに突然やってきた、
椰子の木を眺めるよねごんでありました。
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by yonegon_gon | 2006-06-25 19:07 | 魔法学校