魔法学校たんぽぽ教室で、魔女よねごんは暮らしています。可愛い1年生との日々をみなさんにおわけします。


by yonegon_gon

トウモロコシ事件

学級園に植えた野菜はすくすくと育った。
無農薬野菜。だから、けっこう葉っぱは虫食いだらけ。
でも、初生りのピーマンは、そこいらのスーパーで売ってるヤツより
ずっと大きくておいしそうだった。

写真撮っておけばよかったなあ。
ふだんは、ピーマン嫌いなんて言ってる子どもたちなのに、
一人一個ずつ持って帰ってもらうことになったら、
急に、希望者殺到。

みんな、ピーマンや茄子を一個ずつ、大事そうに持って帰った。

これは、今できてきているピーマン、きゅうりにかぼちゃ。

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それから、よねごんが植えたハーブ。
バジルとミント。

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ところが、である。
まるまると太ってきていたトウモロコシに大事件が起こったのである。

いつものように、7時40分登校。
2階の2年生の教室の鍵をあけ、窓を全開して、下に見える学級園を見おろした。
「う・・うそ!」

なんと、3本植えたトウモロコシの茎が一本へし折られ、
まるまる太っていたトウモロコシは、皮が破られて実がむき出しになっていた。

なんとひどいことを。
いったい誰が、こんなことしたんだろう。
しかし、トウモロコシが生じゃ食べられないって知らなかったんだろうか。
悲しい気持ちで、無惨な姿のトウモロコシを眺めていた。

職員朝会で、一応トウモロコシの件を伝える。

次の日の朝、同じように二階の窓を開けて学級園を見る。
すると!なんと、また残っていた二本のうちの一本のトウモロコシが
今度は植わったままで、太った実だけ皮がむかれて実がむき出しになっていた。

名探偵こうちゃんとよねごんは、現場検証にでかけた。
こうちゃんは、ぼろぼろになったトウモロコシをしげしげと眺めた。

「この硬いトウモロコシに、犯人はかぶりついたのでしょうか。」
「みたいですね。歯がぼろぼろになったことでしょう。」
「トウモロコシは生では食べられないことを、犯人は知らなかったのでしょうか。」
「かもしれませんねえ。それとも、生のトウモロコシが好きだったのか。」

こうちゃんは、さらにみごとに折られた太いトウモロコシの幹を見つめた。
「ぱっくり折れていますね。」
「子どもの力で、これを折るのは難しいですねえ。」
よねごんとこうちゃんは、しばらく無惨なトウモロコシを眺めていた。
犯人が残した証拠は、何も見つからなかった。

3本あったトウモロコシは、残すところあと1本となってしまった。

次の朝、ついに最後のトウモロコシも見事ぼろぼろになっていた。
窓から見おろしたよねごんをあざ笑うかのように、
校舎の屋根で、カラスが鳴いた。

あ、そうか!犯人がわかった!

その日の職員朝会でよねごんが先生たちに言った。

「トウモロコシ事件の犯人がわかりました。カラスです。
子どもたちに少しでもあらぬ疑いをかけたこと、お詫びしておいてください。」

よねごんより早く来ているNoB先生も、
トウモロコシの近くから飛び去るカラスを目撃していた。

「あーこうちゃん、犯人はカラスだったんですねえ。」
こうちゃんが言った。
「でも、あの枝、折れるの?カラスに。」
「おそらく、枝にとまったんでしょう。カラスの重みで折れたのですよ。」
横にいたともくんが言った。
「カラスって悪い鳥だなあ。」
「いえいえ、ともくん。カラスにとっては、人間が作っているかどうは関係ないのです。
そこにあるから、食べる。それだけのことなんですよ。
勝手に作っているのは、人間なのですから。」

ともくんもこうちゃんも、わかったようなわからないような顔をしていた。

まあ、被害にあったのはトウモロコシだけで、
後の野菜はすくすく育っているから、よしとしましょう。

改めて、農業を生業としている方々の苦労がしのばれた事件だった。
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by yonegon_gon | 2006-07-14 06:03 | 魔法学校