魔法学校たんぽぽ教室で、魔女よねごんは暮らしています。可愛い1年生との日々をみなさんにおわけします。


by yonegon_gon

宴の後

金曜日、芝居の小道具、大道具、衣装がちらかったたんぽぽは、
まるで大きなゴミ箱と化していた。

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それを片付けようとしていると、りょうまが来た。
学校は、金曜日から個人懇談。
懇談に来るお母さんを待つ間、
りょうまは、たんぽぽで過ごしたいと言った。

「ゴミ箱状態ですが、どうぞどうぞ。」

どこから手をつけてよいものやら、
ため息混じりのよねごんを尻目に、
りょうまは、ちらかっている段ボールに目をつけて、
こう言った。

「この段ボールで遊んでいい?」
「どうぞ、なぐるなと蹴るなとお好きにしてください。」

それから、小一時間、りょうまは段ボールめがけて、
ずっと、スライディングをやっていた。

それを見ながら、水曜のリハーサルのことを思い出して
よねごんは、ちょっとにやにやしてしまった。

水曜の昼休みのリハーサルは、悲惨だった。

まず、あっくんはお父さん用に保健室から借りてきた、
白いポロシャツをきれいに裏返して着ていた。
それで、ボタンがとまらず、蝶ネクタイが結べなくて、
衣装係さんが困り果てていた。

りょうまは、お母さんの役。
彼には、よねごんの古いブラウスをワンピース代わりに渡してあった。
後ろでファスナーをしめるようになっていたのだが、
りょうまは後ろと前を反対に着て、前でファスナーをしめていた。
お母さんように渡してあったロングのシルバーのカツラは、
ぐちゃぐちゃになって、かぶるとそのまま幽霊みたいだった。

ピーターパン役のこうちゃんは、
リハーサル1分前になっても、着替えずに遊んでいた。

インディアンの手下のたかしのために作った、
ヘアバンドの羽根飾りの羽は、
何度立てても、元気なく倒れてしまった。

インディアンの長の衣装は、よねごんが、
百均で買ってきたフェルトで、丹誠込めて作った力作だが、
衣装係さんは、大あわてだったのだろう、
見事にぐちゃぐちゃに着せてくれた。
しかも、長のあっくんは出番で飛び出してきて、
なぜか「きゃっ」と一声叫んで、引っ込んでしまった。

とりあえず、何とかラストシーンまでこぎつけ、
照明が少し暗くなり、夜の窓のシーン。

窓の向こうの海賊船の形をした雲を眺め、
お父さん、お母さん、子どもたちが
ピーターパンに思いをはせるという、美しいシーン。

やれやれ、これで終わりだと、よねごんが思いかけたその時、
なぜかその美しい窓の下を、
チクタクワニがのそのそと出てきたのである。

「ゆうと!たつや!わにいいいいいい!
なんで、今、そこに出てくるんやあああああああああああああ!」

と、ついにぶちきれたよねごんは、叫んでしまった。

これが、ゆうととたつやの力作のワニでございます。

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裏は、こんな感じ。

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ま、とにかく、あの凄まじいリハーサルを乗り越えれば、
もう本番、何がきても怖くはなかった。

しかし、なんだってあの子たちは、本番、あんなに強いんだろう。
まさに、先生泣かせだよなあ。

そんなことを思いながら、りょうまのスライディングを見ていたら
時間がなくなって、結局たんぽぽは片付かず。

ま、いっか。ははは
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by yonegon_gon | 2007-12-17 21:32 | 魔法学校